
はじめに
今回は、実際に山でStarlink Miniを設置し、雪が積もるのを待ち、融雪モードをオンにした際の様子を検証しました。
特に、融雪モードを使用した場合の雪の溶けるスピードと通信速度の変化に注目しました。
実験環境
- 場所: 標高800mの山岳地帯(気温 1°C)
- 天候: 雪(時折吹雪)、風速5m/s
- 使用機材:
- Starlink Mini
- スマートフォン(通信速度測定用)

実験方法
1. Starlink Miniの設置と初期測定
雪が積もりやすい開けた場所にStarlink Miniをセットし、晴天時の通信速度を測定。
- 下り速度: 50Mbps
- 上り速度: 10Mbps
2. 雪が積もるまで待機
約1時間後、Starlink Miniのアンテナに約2cmの雪が積もったことを確認。

3. 積雪状態での通信速度測定
- 予想に反して、積雪2cmの状態でも通信速度は60〜80Mbpsを記録。
- 通信は安定しており、途切れることはなかった。
4. 融雪モードをオンにして経過観察
- Starlinkアプリから融雪モードを有効化し、時間計測を開始。
- 1分ごとに雪の状態と通信速度を記録。
結果:雪の溶けるスピードと通信速度の変化
時間経過 | 雪の状態 | 下り速度(Mbps) | 上り速度(Mbps) |
---|---|---|---|
0分(融雪モードON) | 2cmの積雪あり | 60〜80 | 8〜12 |
5分 | 表面の雪が溶け始める | 90 | 15 |
10分 | 雪が完全に滑り落ちる | 180 | 25 |
観察ポイント:
- 5分ほどで表面の雪が溶け始めた。
- 10分もすれば完全に雪がなくなり、通信速度が180Mbpsまで向上。
- 融雪モードを使わなくても通信は可能だが、積雪の影響で速度低下が見られた。

考察
1. 軽い積雪(2〜3cm程度)なら、通信断は発生しない
- 融雪モードを使用しなくても、60〜80Mbpsの通信が可能だった。
- ただし、長時間の降雪や湿った雪が積もると影響が大きくなる可能性がある。
2. 融雪モードは通信速度回復に効果的
- 雪が溶けるにつれて通信速度が徐々に回復し、最終的に180Mbpsに到達。
- 融雪モードONから約10分で完全に雪が消えた。
結論
今回の実験では、Starlink Miniに2cmの雪が積もっていても通信が可能であり、融雪モードをオンにすると約10分で雪が完全に溶け、通信速度も回復することが確認されました。